2014年 10月30日  ヨシススキ



トキワススキとしていた7月10月開花の大型のイネ科は、帰化植物のヨシススキではないかと、情報をいただきました。
何度も足を運んで調べた結果、特徴が完全に一致してはいませんが、
花が10月に最盛期という特徴を重要視し、ヨシススキと修正しました。

【@この株の高さは3メートル近くあります】
14.10.19 撮影

          ヨシススキ Saccharum arundinaceum〈葦薄〉(イネ科 サトウキビ属) 
                                            花期は 7月、10月。
        インド〜東南アジア原産の大型の多年草。
        飼料として栽培されていたものが、逸出野生化したとされる。
        茎は直径2cmほど、多数叢生、太い根茎から出て出穂時の高さは2-5mになる。
        葉は線形、長さ1-2m、幅4-6cm、先は鋭尖形、縁は全縁、中肋は乳灰色、
        葉鞘の口部には白色の長毛がある。
        葉舌は膜質で長さ3mmほど、縁には1cmほどの毛がある。
        円錐花序は卵円形、乳白色を帯び長さ30-70cm、
        枝は輪生状につき、長さ15-20cm、乳白色または帯紫色の軟毛がある。
        穂状花序は長さ3-6cm、
        小穂は被針形で淡緑色〜黄褐色、長さ3mmほど。
        サトウキビの最も重要な近縁野生種として注目される。

【A葉は線形、長さ1-2m、幅4-6cm、先は鋭尖形
14.7.17 撮影
                                 
【B幅4-6cm − 葉の幅は一番広いものでも3cmです】
14.10.23 撮影

【C中肋は乳灰色 − 中央脈は白色で目立ちます】
14.10.23 撮影

【Cを拡大しました − 「縁は全縁」→縁はひどくざらついています】
14.10.23 撮影

【D葉鞘の口部には白色の長毛がある
14.10.19 撮影

【E葉舌は膜質で長さ3mmほど、縁には1cmほどの毛がある
14.10.23 撮影

【F円錐花序は卵円形、乳白色を帯び長さ30-70cm
14.10.19 撮影

【Fを拡大しました − 花序の枝が更に分枝しています】
14.10.19 撮影

【G枝は輪生状につき、長さ15-20cm
14.10.23 撮影

【Gを拡大しました − 枝は輪生状につき
14.10.23 撮影

【H花序の枝が更に分枝しています】
14.10.23 撮影

【I花序の枝を】
14.10.23 撮影

【Iを拡大しました − 乳白色または帯紫色の軟毛がある
14.10.23 撮影

◇秋吉台のは、葉の特徴はトキワススキです。
◇花序の枝の分枝の点ですが、
 『日本帰化植物写真図鑑』には、花序の枝が分枝するかストレートかの記載はありませんが、
 『日本イネ科植物図譜』によれば、トキワススキの花序の枝は分枝していないため、
 秋吉台のはトキワススキではありません。。
◇花序の枝に毛がある点ではヨシススキです。

ヨシススキ・トキワススキとも実物を間近で見たことがないため断言はできませんが、
花穂が7月にはまばらだったのが10月に猛烈な数が見られる点が大きな特徴ととらえ、花序の枝の特徴と合わせて、ヨシススキと同定しました。


※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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