2018年 9月1日  ツルマオ



小郡萩道路(2011年5月に開通)の建設に伴って作られた林道の側面に、
見たことがない草が群生していました。(昨年見つけたキンチャクマメから30〜40メートル)
以来、何度見に来ても様子は同じだったのですが、葉腋に変化を見たのが8月31日です。


【@高さ70cmほど。ほかの草と混生して、根元は見えない】
18.7.20 撮影

               ツルマオ Gonostegia hirta(イラクサ科 ツルマオ属) 花期は 9月〜。
             暖地の林縁に生える多年草。雌雄同株。
             茎はつる状で地をはい、長さ30-50cm、短毛がある。
             葉は対生し、披針形で長さ3-8cm、先はとがり、基部は浅い心形、
             3〜5脈があり、裏面に隆起する。
             葉腋に小さな花が球状につく。
             雄花は短柄があり、花被片は5個、雄しべは5個。
             雌花は無柄で花被片は筒状。
             花期:9〜10月。
             分布:本州(東海地方以西)、九州、沖縄。
              − 増補改訂新版「山に咲く花」 −

【A葉は3行脈が目立ち、十字対生】
18.7.20 撮影

* * * * * * *

【B8月31日、葉腋に白っぽいものが出ていました】
18.8.31 撮影

【Bを拡大しました − 葉腋に小さな花が球状につく
18.8.31 撮影

【C − Bに近づいて 】
18.8.31 撮影

【Cを拡大しました − 雌花でしょうか?】
18.8.31 撮影

【D別の葉腋を − 雌花? 】
18.8.31 撮影

【Dを拡大しました − 雌花は無柄で花被片は筒状 − 花柱?の長さは1mmほどです】
18.8.31 撮影

【E別の葉腋を】
18.8. 31 撮影

【Eを拡大しました】
18.8. 31 撮影

図鑑には、茎の上部から4段の葉腋に、もう少し大きい雄花が写っていますが、
現段階で、ここでは全体に雌花らしい小さなかたまりしか見えません。

☆ツルマオは、同一花序の中に雌雄混成で、雌花先熟なのでしょうか? 観察を続けます。☆


* * * * * 今日、茎がつる状か、確かめに来ました * * * * *

【F雨なので、コンデジで撮影】
18.9.1 撮影

【G】
18.9.1 撮影

【H茎はつる状で地をはい − ツルマオに間違いないと確信しました】
18.9.1 撮影


 近くのキンチャクマメを今日、開花確認しました。
 ツルマオ・キンチャクマメは共に暖地に生え、西表島にも分布しています。
 道路建設で掘り返されて、埋蔵種子が発芽したのだろうと思いますが、
 秋吉台でも寒いと思っているこの場所に、暖地の植物2種目を見つけ、
 まだほかに何かありそうな気がして、夢が広がってきました。

※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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