2017年 9月18日  キンチャクマメ


8月13日、オオセンナリに行く途中の日当たりの良い林道わきで、3小葉のハギにらしい草が目に入りました。
個体のほとんどが地面に這い、枝分かれし長く伸び、その時は花がなく、「何?見たことがない!」でした。
図鑑で唯一記載があった、改訂新版「日本の野生植物 2」のキンチャクマメしか似た種がなく、
キンチャクマメと同定しました。

【①9月10日に来たら、花盛りでした - 高さ30cm、這っている長さ50cmほど 】
17.9.10 撮影

           キンチャクマメ Pycnospora lutescens〈巾着豆〉  
                        (マメ科 キンチャクマメ属) 花期は 9月。
          長さ1mに達する匍匐性の常緑半低木。
          茎に黃色の軟毛が密生する。
          葉は3小葉よりなり、頂小葉は側小葉より大きく、倒卵状楕円形、
          円頭あるいは鈍頭で先端はわずかに突出し、
          長さ1.5-4cm、幅1-2.5cm、両面に伏した淡黄色の軟毛を密生する。
          偽総状花序は長さ3-7cm、開出した毛が密生する。
          花は7~8月に咲き、青紫色または紅紫色、長さ約4mm、
          花柄は長さ2-3mm。
          萼は長さ約3mm、萼裂片は狭卵形で鋭頭。
          豆果は楕円形、黄緑色でのちに黒熟し、長さ約1cm、幅5mm、
          基部は斜形、先端は少し嘴状となる。
          種子は腎臓形、長さ2-2.5mm、幅約1mm。
          奄美・石垣島・西表島・与論島の日当たりのよい草地に野生し、
          アジア・アフリカ・オーストラリアの熱帯・亜熱帯に分布する。
           - 改訂新版『日本の野生植物 2 』-

【②茎の下部で分枝して這っています】
17.9.18 撮影
                                 
【③立ち上がっている枝も直立ではなく斜上の感じ】
17.9.10 撮影

【④】
17.9.10 撮影

【⑤】
17.9.10 撮影

【⑤を拡大しました - 花柄は短く、萼は見えませんでした】
17.9.10 撮影

【⑤を拡大しました 】
17.9.10 撮影
「キンチャクマメ属 - 苞は2次苞を2個抱き、2次苞は1個の花を抱く」


【⑥】
17.9.10 撮影

【⑦葉は3小葉よりなり、頂小葉は側小葉より大きく、倒卵状楕円形
17.9.10 撮影
円頭あるいは鈍頭で先端はわずかに突出し」

【⑧両面に伏した淡黄色の軟毛を密生する
17.9.10 撮影

* * * * * 今日、18日に様子を見に来たところ* * * * *

【⑨花は全く見られず】
17.9.18 撮影

【⑨を拡大しました - 若い果実がついていました】
17.9.18 撮影

【⑩豆果は楕円形、黄緑色でのちに黒熟し、長さ約1cm、幅5mm、
17.9.18 撮影

【⑩を拡大しました - 長さ約1cm、幅5mm、基部は斜形、先端は少し嘴状となる
17.9.18 撮影

 ◇ゆっくり、丁寧に見て歩いたら、同じ姿で這っているのを大小合わせて4個体、確認しました。

 ◇ここは、小郡萩道路を作るために深く掘り下げられて、軽トラが通れるくらいの細い林道が作られ、
  その林道に県道から下りるために作られた急坂の舗装道路。
  遠い地から土を運んできたことは考えられないため、埋蔵種子が発芽したのか??

 ◇果たしてキンチャクマメなのか、図鑑だけが頼りの私にはこれが精いっぱい。
  とりあえずの名前としてキンチャクマメとし、花番号『1493』をつけました。

 ◇この日記を書くために費やした時間は、ヤマサギソウを見つけた時以来の長時間となりました。

 

※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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