林縁で樹木を見ていたら旧知のAさんが車で通りかかり、
「美東町でトリカブトがあったが、最近は見に行っていないのであるかどうか・・」と。
お願いして連れて行ってもらったところ、低い丘の斜面で数株咲いていました。
「よかったね。あんたが来るのを待っていたのかも」と、Aさん。
当主の奥さんによれば、
「先代が『昭和21年に満州から引き揚げた時にあった』と言っていた」と。
09.10.25 撮影
この株は日当たりを求めて高さ2mほどまで伸びています。
「先代が仲良しの数人に分けてあげましたが、どこのも生きていないそうです」と。
【この場所で60年以上前から確認されているトリカブトは】
09.10.25 撮影
「花は上から順に咲くんです」(当主の奥さん)
【葉は3深裂−ヤサカブシと同じ】
09.10.25 撮影
【花は】
09.10.25 撮影
【上の画像を拡大しました】
09.10.25 撮影
雌しべは5個−ヤサカブシと同じ。
【花(萼)の内面には長毛−ヤサカブシと同じ】
09.10.25 撮影
この花は雌しべが3個です。
【上の画像を拡大しました】
09.10.25 撮影
雄しべは有毛−ヤサカブシと同じ。
【若い果実】
09.10.25 撮影
【上の画像を拡大しました】
09.10.25 撮影
花柄は有毛−ヤサカブシと同じ。
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以上から、見つけている「秋吉台のトリカブト」から直線で約3km離れた所(国定公園外)に、
60年以上前からヤサカブシが生育していたことが分かりました。
Aさんと、撮影を快く承諾してくださった当主のSさん・奥様に、心から感謝しています。
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