ヤマネコノメソウ Chrysosplenium japonicum〈山猫の目草〉 (ユキノシタ科 ネコノメソウ属) 花期は2〜4月。 林床から林縁、または低地の湿った石垣なのにも生育する。 茎の基部は多少ふくらみ、花後に楕円状で有毛の球芽ができる。 走出枝は出さない。
根出葉は長さ2-7cmで、軟毛がまばらに生える柄があり、
葉身は円腎形で、長さ5-20mm、幅8-30mm、基部は心形、
縁には7〜11個の浅くて先端が平らな鋸歯があり、 両面とも無毛またはわずかに軟毛がある。 花茎は高さ10-20cm、基部に開出する白毛を散生し、1〜2葉を互生する。 茎葉は長柄があり、円腎形〜卵円形で、基部は浅心形〜切形、 縁に浅い平らな鋸歯がある。 花期は3〜4月。
花序はふつう6〜10花を密につけ、径2-3cm。 苞は緑色で卵形、基部は切形またはくさび形。
花は径4-5mm、ほぼ無柄。 花盤は緑黄色。
雄蕊は(2〜)4〜8個で、長さ0.5mm位、裂開直前の葯は黄色。 子房は下位で、黄緑色を帯び、花柱はきわめて短く花時には斜開し、 果時には水平となる。 種子は卵状楕円形で、長さ0.6mm位。 北海道西南部〜九州、朝鮮半島・中国(東北)に分布する。 日本のネコノメソウ属の中では分布域、生育地とも最も広いもので、 果後に枯死し、種子によるほか珠芽などから葉を出して越冬し、繁殖する。 − 改訂新版「日本の野生植物2」 −
【@を拡大しました − 数日前に開花していた様子】
22.3. 7 撮影
【A 冷涼な林床でも開花 − 根出葉は軟毛がまばらに生える柄があり、葉身は円腎形で】
22.3.7 撮影
【Aを拡大しました −基部は心形、縁には7〜11個の浅くて先端が平らな鋸歯があり 】
22.3. 7 撮影
【B花序はふつう6〜10花を密につけ、径2-3cm。苞は緑色で卵形、基部は切形またはくさび形】
22.3. 7 撮影
【C花は径4-5mm、ほぼ無柄。花盤は緑黄色】
22.3 7 撮影
【Cを拡大しました − 雄蕊は(2〜)4〜8個で、長さ0.5mm位、裂開直前の葯は黄色】
22.3.7 撮影
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ヤマネコノメソウは、秋吉台の広い範囲でたくさん生育しています。
その中にヤマネコノメソウ以外のネコノメソウ属がないかと探してきましたが、
見つかっていません。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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