ヤブムラサキ〈薮紫〉(クマツヅラ科) 花期は5〜6月。 低山の林縁や明るい林内に生える高さ2〜3mになる落葉低木。枝や葉裏、花柄、萼などに灰白色の星状毛が密生する。葉は対生。広卵形〜楕円形で、先は尾状に長くとがり、ふちには小さいが明瞭な鋸歯がある。葉腋から集散花序を出し、紅紫色の花を2〜10個つける。花冠は長さ4〜5o。果実は核果。直径3〜4oの球形で、紫色に熟す。下部は毛が密生した萼片に包まれる。
【こんな時もありました―ヤブムラサキの花】
05.6.5 撮影
【上の画像を拡大しました】
05.6.5 撮影
【コムラサキ】
05.11.9 撮影
コムラサキ〈小紫/別名コシキブ〉(クマツヅラ科) 花期は7〜8月。
山麓の湿地や湿った原野に生える高さ2mほどになる落葉低木。葉は対生。倒卵状長楕円形、先は尾状にとがり、基部はくさび形。ふちの上半部には粗い鋸歯がある。両面とも無毛。葉腋のやや上から集散花序を出し、淡紅紫色の花を10〜20個つける。花冠は長さ3oほど。果実は核果。直径3oほどの球形で、紫色に熟す。
【こんな時もありました―コムラサキの花】
05.6.29 撮影
【ムラサキシキブ】
05.11.9 撮影
05.11.9 撮影
ムラサキシキブ〈紫式部/別名ミムラサキ〉(クマツヅラ科) 花期は6〜7月。
実の美しさを紫式部に例えたものといわれる。丘陵や低山に普通に見られる高さ2〜3mになる落葉低木。葉は対生。長楕円形で先は尾状にとがり、ふちには細かい鋸歯がある。両面とも無毛。葉腋から集散花序を出し、淡紅紫色の花をつける。花冠は長さ3〜5o。果実は核果。直径3oほどの球形で、紫色に熟す。
「ムラサキシキブとコムラサキは、枝や葉、萼がほぼ無毛で、1個の花序に花が多数つき、果実の下部は萼片に包まれない」
「ヤブムラサキとムラサキシキブの雑種をイヌムラサキシキブといい、葉の裏面や萼に星状毛が散生する」
コムラサキは、葉の鋸歯が上半部にしかなく、花序の柄が葉腋より上につくことで、分かりやすいのですが、交雑種が増えたのか、毛が全くないムラサキシキブを見つけるのに苦労したし、ヤブムラサキか雑種かを区別するのもむずかしいのです。
これから葉が落ちてしまうまでに、イヌムラサキなるものを探してみましょうか。
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