タチツボスミレ Viola grypoceras〈立坪菫〉(スミレ科 スミレ属) 花期は1〜5月。
海岸〜亜高山の日当たりのよい草地や明るい林床などに生える、
高さ5-15cmの多年草。
有茎種。国内では最もふつうなスミレで、水平的にも、垂直的にも分布域が広く、
変異に富んだ種である。
地下茎は横走し、短く、わずかに木化する。
茎は叢生して分枝し、果時には高さ30cmになる。
根生葉と茎葉の葉身は両面ともに浅緑色、心形〜腎形、長さ1.5-2.5cm、
先端は基部の葉でb鈍頭、上部の葉の先端は鋭頭〜鋭尖頭、基部は心形、
やや粗い波状の鋸歯があり、両面ともに無毛あるいはほとんど無毛、
葉柄は長さ3-8cm。
托葉は狭卵形、羽状に中裂する。
夏期の茎葉は大きく、長さ6cmに達する。
夏期は2〜5月。
花は淡紫色、径1.5-2cm、花柄は長さ6-10cm、根生および腋生。
萼片は披針形、先端は尾状鋭尖頭。
花弁は長さ12-15mm、やや幅が狭く、側弁の基部は無毛。
花柱は筒形、花柱上部は先端に向かった次第に太くなり、
柱頭は下向きに短く突き出し、突起毛はない。
距はやや細長く、長さ6-8mm。
北海道〜琉球、朝鮮半島南部・台湾・中国(東部〜西南部)に分布する。
− 改訂新版「日本の野生植物3」 −
【@を拡大しました − 国内では最もふつうなスミレで、変異に富んだ種である】
18.11.21 撮影
【A水平的にも、垂直的にも分布域が広く、変異に富んだ種である】
18.11.21 撮影
【B根生葉と茎葉の葉身は両面ともに浅緑色、心形〜腎形、やや粗い波状の鋸歯があり、ほとんど無毛】
18.11.21 撮影
【C托葉は狭卵形、羽状に中裂する】
18.11.21 撮影
【D托葉は狭卵形、羽状に中裂する】
18.11.21 撮影
【Dを拡大しました】
18.11.21 撮影
【E花は淡紫色、萼片は披針形、先端は尾状鋭尖頭。距はやや細長く】
18.11.21 撮影
【F花弁は長さ12-15mm、やや幅が狭く、側弁の基部は無毛】
18.11. 21撮影
タチツボスミレは秋吉台でもあちこちで普通に見られ、画像を探してみたら、
2013年の日記以来、まともに撮っていないことに気づいた次第です。
来年の宿題がまた1つ増えました。 ←いつまで経っても秋吉台がやめられない最大の理由。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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