シキミ Illicium anisatum〈樒/別名ハナノキ〉(マツブサ科 シキミ属) 花期は3〜4月。
芳香のある無毛の常緑小高木または低木で、ふつう高さ2-5m、
大きいものでは10mを超える。
樹皮は帯黒灰褐色でやや平滑、枝は緑色。
葉は枝の上方に集まってつき、葉身は倒卵状長楕円形ないし倒披針形、
長さ5-15cm、幅2-4cm、両端はとがり、革質で肉厚く、
中央脈以外の脈は不明瞭、透かせば油点が見える。葉柄は5-24mm。
花は3〜5月に開き、腋生、径2.5-3cm、花柄は5-35mm。
花被片は16〜24枚、外部のものはやや幅広くて短く、楕円形、
中部から上部のものは細長くて線状長楕円形、長さ10-25mm、
多少波状によじれ、ふつう黄白色で光沢がある。
雄蕊は15〜28本で、長楕円形、葯は花糸とほぼ同長、長さ1-2mm。
雄蕊は多くの場合は8個の心皮が集まる。
果実は扁平な8角形となって径2-3cm。
種子は黄褐色で光沢があり、楕円形で扁平、長さ6-8.5mm。
本州(宮城県以南)・四国・九州・琉球、韓国(済州島)の温帯・暖帯に分布する。
芳香が強いので、葉や樹皮を乾燥し、粉末にして香として用い、
アニサチンを含み有毒、特に果実は猛毒である。
名も〈悪しき実〉より転じたともいわれる。
しばしば神社、寺院、墓地などに植えられる。
− 改訂新版「日本の野生植物1」 −
【@を拡大しました −葉身は倒卵状長楕円形ないし倒披針形、革質で肉厚く、】
22.3 11撮影
【A中央脈以外の脈は不明瞭、透かせば油点が見える】
22.3.11 撮影
【Aを拡大しました − 花被片は16〜24枚、外部のものはやや幅広くて短く、楕円形、
中部から上部のものは細長くて線状長楕円形】
22.3. 11 撮影
【B】
22.3. 11 撮影
【Bを拡大しました −多少波状によじれ、ふつう黄白色で光沢がある 】
22.3.11 撮影
「雄蕊は15〜28本で、長楕円形、葯は花糸とほぼ同長、長さ1-2mm」
|
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
|