2015年 12月15日  シイモチが見つかりました!



7〜8年前になるでしょうか、“秋吉台のやまんば”さんが、
「この山にシイモチがあると、塩見先生から聞いています。私は分からないけど、見つけてね」と。
それからは、この山を訪れるたびに、多く生えているナナミノキに似ているのかと、探してきました。
樹木医の藤原先生に小枝を採って見ていただいたら、「クロバイです」と言われたこともありました。

木が大好きな徳光弥生さんにお願いして、虫がいなくなって明るい日の昨日、一緒に探すことになりました。
何株か、幼木の葉を見せてもらったあと、花が咲きそうな成木を求めて、入ったことがない下り斜面の奥に進みました。

【@目の高さで葉が。また幼木かと思いましたが、背後に写っている大きな幹から出た枝でした】
15.12.14 撮影

         シイモチ Ilexbuergeri〈椎黐/別名ヒゼンモチ〉(モチノキ科 モチノキ属) 
                                           花期は 4〜5月。
        暖帯の照葉樹林に生える、高さ6-8mになる常緑小高木。雌雄異株。
        樹皮は灰褐色でなめらか。
        若枝は細く、稜があり、葉柄とともに微毛がある。皮目は目立たない。
        葉柄は0.4-0.8cm。
        葉は互生し、長さ4-8cm、幅1.5-3cmの卵状長楕円形でやや薄い革質。
        シイの葉に似るが、下面は淡緑色。        
        先はしっぽ状に伸び、ふちには浅くて鈍い鋸歯がある。
        中央脈は下面に盛り上がるが、側脈ははっきりしない。
        4〜5月、前年枝の葉腋のごく短い短枝に黄緑色の小さな花を開く。
        雄花は4〜10個、雌花は2〜4個ずつつく。
        果実は核果。直径5-6mmの球形で、赤色に熟す。
        分布:本州(中国地方西部)・四国(愛媛県)・九州。        

【A数株がまとまって生えています】
15.12.14 撮影
                                 
【B樹皮は灰褐色でなめらか
15.12.14 撮影

【C日光を求めて、高く、10m近く伸びています】
15.12.14 撮影

【D二人がそれぞれ、以前観察会でもらっていた葉の標本と比べました】
15.12.14 撮影

【Dを拡大しました − これは実? なら嬉しいのですが、ピントが合ってなくて】
15.12.14 撮影

【E葉は互生し、長さ4-8cm、幅1.5-3cmの卵状長楕円形でやや薄い革質
15.12.14 撮影

【Eを拡大しました −先はしっぽ状に伸び、ふちには浅くて鈍い鋸歯がある
15.12.14 撮影

【F若枝は葉柄とともに微毛がある。葉柄は0.4-0.8cm。
15.12.14 撮影

【Gシイの葉に似るが、下面は淡緑色
15.12.14 撮影

【Gを拡大しました − 中央脈は下面に盛り上がるが、側脈ははっきりしない
15.12.14 撮影


一人なら、迷って帰れないかもしれないし、熊がいるかもと、怖くて行けなかったと思います。
帰路は、引き返さず山の反対側に下りることにし、湿地を迂回して進むとイノシシの罠の注意が下がり、
人家が近いと判断して前進していると、見慣れた建物の裏側に出ました。
「今度は、こっちから上がろうね」と。

シイモチが、秋吉台で、やっと見つかりました。
モチノキが開花する4月に一緒に花を見に来ることになりました。

徳光さん、ありがとうございました。


※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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