シハイスミレ Viola violacea var.violacea〈紫背菫〉(スミレ科 スミレ属)
花期は3〜5月。
山地の夏緑樹林の明るい林内や林縁に生える、高さ3-8cmの多年草。
無茎種。地下茎は短い。
葉は斜上あるいはときに直立し、葉身の上面は濃緑色〜緑紫色、
多少とも脈に沿って白斑があり、下面はふつう紫色を帯び、
長卵状三角形、先端は鋭頭(鋭尖頭にはならない)、基部は心形、長さ2-5cm、
低いがやや鋭い鋸歯があり、両面とも無毛あるいはまれに短毛があり、
葉柄は長さ2-8cm。
花期は3〜5月。
花は赤紫色、径約1.5cm、花柄は長さ6-12cm。
萼片は広披針形、有毛、付属体は三角形。
花弁は長さ8-12mm、側弁の基部はほとんど無毛。
花柱は虫頭形(カマキリの頭形)、上部が左右に明瞭に張り出し、
柱頭は下向きに短く突き出る。
距は細く、長さ5-6mm、ふつう上向きにゆるやかに曲がる。
本州(東北地方南部以西)〜九州、朝鮮半島南部に分布する。
和名は〈紫背スミレ〉で葉下面の色に基づく。
しかし、葉の下面が紫色を帯びるのは本種だけではなく、
ヒナスミレやフモトスミレでも葉下面が紫色となる。
− 改訂新版「日本の野生植物 3」 −
【@を拡大しました − 葉は斜上あるいはときに直立し、葉身の上面は濃緑色〜緑紫色】
22.3 30 撮影
【A下面はふつう紫色を帯び、長卵状三角形、先端は鋭頭(鋭尖頭にはならない)】
22.3.30 撮影
【Aを拡大しました −花は赤紫色、 距は細く、長さ5-6mm、ふつう上向きにゆるやかに曲がる】
22.3. 30 撮影
今年はスミレの観察に重点を置き、あいまいなスミレを0にしたいと思っています。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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