サイコクキツネヤナギ Salix alopochroa〈西国狐柳〉(ヤナギ科 ヤナギ属)
花期は3〜4月。
丘陵〜山地に生える株立ちで高さ2mほどになる落葉低木。雌雄異株。
葉は互生。
葉身は長さ5-12cmの倒卵形で、表面濃緑でややしわがあり、
裏面は粉白色または淡緑色、ふちには下部を除き低鋸歯がある。
葉の展開前に開花する。花序は長さ3-4cm。
雄花・雌花とも腺体は1個。
苞は楕円形で先は鈍く、上部は褐色または暗褐色、下部は淡黄緑色。
両面とも白色の長い軟毛が生える。
雄花は1つの花に雄しべが2個あり、基部に黄緑色の腺体がつく。
雌花序の下に葉がないものが多い。
雌花は長さ3-4mm、子房は細長い円錐形で長さ2-3mm、ふつう無毛。
柱頭は小さく、2浅裂する。
改訂新版「日本の野生植物 3」
キツネヤナギにごく似ているが、花穂の基部の下出葉を欠くか、
あるいは下出葉の発達が悪くてごく小さいこと、雄花序が短くて太いことなどで異なる。
本州(愛知県中部以西)・四国・九州北部に分布する。
【A雄花序】
17.3.25 撮影
【B1つの花に雄しべが2個あり、】
17.3.25 撮影
【Bを拡大しました − 基部に黄緑色の腺体がつく。苞には長い毛が密生する】
17.3.25 撮影
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【C雌株】
12.4.4 撮影
【Cを拡大しました】
12.4.4 撮影
【D雌花序 − 花序の下に葉がないものが多い − バッチリ葉があります】
12.4.4 撮影
【Dを拡大しました − 雌花は長さ3-4mm、子房は細長い円錐形で長さ2-3mm、ふつう無毛】
12.4. 4 撮影
「柱頭は小さく、2浅裂する」
秋吉台の雌花序の下にはバッチリ葉があり、子房は毛だらけ。
サイコクキツネヤナギをこのたびまとめてみると、図鑑の記述どおりではなく、面白かったです。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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