2020年 11月30日  「秋吉台家族旅行村 ミニ植物観察園」の オオユウガギク



【@斜面にビッシリと大きな群落を作って咲いていましたが…】
20.10.9 撮影

          オオユウガギク Aster robustus〈大柚香菊〉(キク科 シオン属) 花期は8〜11月。
        湿地や田のあぜなどに多い高さ1-1.5mの多年草。
        地下茎をのばして増える。
        葉は厚く、下部や中部の葉は長さ8-10cm、幅約2.5cmの長楕円状披針形で、
        先端はとがり、基部は次第に狭くなる。
        ふちには欠刻状の大きな鋸歯がまばらにある。
        上部の葉は線状披針披針形。
        頭花は直径3-3.5cm。
        ふちに淡青紫色の舌状花が1列あり、中心部に黄色の筒状花が多数集まる。
        総苞は長さ5-6mm。総苞片は3列に並び、外片は内片より短い。
        そう果は長さ3-3.5mmの扁平な倒卵形で、冠毛は長さ約1mm
        花期:8〜10月 分布:本(愛知県以西)、四、九
         − 増補改訂新版「野に咲く花」 −

         オオユウガギク Aster yomena var.angustifolius
        やや大型であること、
        葉の切れ込みが羽状になる傾向があること、
        冠毛の長さがふぞろいであることなどの特徴でヨメナと識別されるが、
        中間形もあり区別は困難である。
        本州(愛知県以西)・四国・九州に分布する。
         − 改訂新版「日本の野生植物5」 −

【A 現在は花が完全に咲き終わり、枯れた花のあとが付いている状態です】
20.11.30 撮影
                                 
【Aを拡大しました − 先端はとがり、基部は次第に狭くなる
20.11.30 撮影
        「ふちには欠刻状の大きな鋸歯がまばらにある」

【B株の下方の葉は】
20.11.30 撮影

【C花が終わった群落の下には、小さな株がビッシリと生えています】
20.11.30 撮影

【Cを拡大しました − 地下茎をのばして増える
20.11.30 撮影

【Dオオユウガギクの根(地下茎?)の様子を − 1
20.11.30 撮影

【Eオオユウガギクの根(地下茎?)の様子を − 2
20.11.30 撮影

【Fほとんどの冠毛が長い頭花】
20.11.30 撮影

【G中心部の冠毛は長く、周辺部は冠毛が短い頭花】
20.11.30 撮影

【Hこれも中央の冠毛は長い】
20.11.30 撮影

【I冠毛が最初から短いのか、花後の時間の経過に従い、短くなっていくのもあるのか?】
20.11.30 撮影

* * * * * おまけ * * * * *

【Jヨメナの地下茎を − 台を下りた民家近く、毎年開花確認している場所で】
20.11.30 撮影

【K…Jと同じ所のヨメナの地下茎 − 2】
20.11.30 撮影


 ここ、「秋吉台家族旅行村ミニ植物観察園」の野菊の仲間が何ものか、
 開園前も開園後も、何度か冠毛を調べてオオユウガギクと同定していました。
 先日、友人がメールに冠毛の画像を添付して、「冠毛がごく短いので、ヨメナもあるのではないか」と。

 オオユウガギクもヨメナ同様に「地下茎をのばして増える」
 ミニ植物観察園の群落の中に、花後の冠毛が短い状態の個体が見つかったとして、
 それをヨメナと同定するか?
 地下茎でオオユウガギクとつながっていないことが必要条件ですし、
 私は、 改訂新版「日本の野生植物5」の、「中間形もあり区別は困難である」の記述に従い、
 この群落の中に、全体が同じで冠毛が短い個体が見つかったとしても、
 ヨメナとは同定しないことにしました。

※ 
2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
  学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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