ノビルAllium macrostemon〈野蒜〉(ヒガンバナ科 ネギ属) 花期は5〜7月。
原野や道ばたにふつうな多年草。
鱗茎は球形で径15mm内外、2〜4個の葉が出る。
葉は線形、長さ20-30cm、幅2-3mm、中空で断面は三日月形である。
5〜6月、高さ40-60cmの花茎が立ち、頂に散形花序がつくが、
はじめは総苞におおわれて嘴状を呈する。
花被片は6個、卵状長楕円形で長さ4-6mm、 白色または微紅色をおび、やや平開する。
雄蕊は花被片よりはるかに長く、花糸の基部に歯牙がない。
花柱も花被片より長い。
花序のうち、花の一部または全部が珠芽に変わるものがある。
北海道〜琉球、朝鮮半島・中国・台湾に分布する。
鱗茎は食用にされ、春の摘み草の1つである。
農耕地付近に特に多いので、
古く農産物とともに中国から渡来したという説もある。
和名は野に生える蒜で、蒜はネギ、ニンニク類の総称である。
− 改訂新版「日本の野生植物 1」 −
【A高さ40-60cmの花茎が立ち、頂に散形花序がつく 】
21.6.19 撮影
【B花被片は6個、卵状長楕円形で長さ4-6mm、白色または微紅色をおび、やや平開する】
21.6.19 撮影
【Bを拡大しました −花序のうち、花の一部または全部が珠芽に変わるものがある】
21.6.19 撮影
【C古い画像ですが…】
15.6.4 撮影
【Cを拡大しました − 雄蕊は花被片よりはるかに長く、花柱も花被片より長い】
15.6.4 撮影
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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