2019年 7月17日  ナガエミクリ



【@探してきた花序が分枝しないミクリ属を、数個体確認 − 高さは50cmほど】
19.7.15 撮影

           ナガエミクリ Sparganium japonicum〈長柄実栗〉(ガマ科 ミクリ属) 
                                         花期は6〜7月。
          水位の浅い池や湿地に生育する多年草で、
          茎の上部の葉腋から枝を出し、
          この枝の下部に雌性頭花、上部に雄性頭花をつける。
          雌性頭花は2〜6個つき、下端のものには長さ約3cmになる柄がある。
          雄性頭花は5〜10個あり、無柄でややまばらにつく。
          雌性花被はさじ形で長さ2-2.5mm、花柱と柱頭で長さ2mm。
          果実には約2mmの小柄があり、果実は紡錘形で長さ4-6mm
          本州〜九州、朝鮮半島に分布する。
          [ミクリ属]
          果実は堅果で、果皮の外側はスポンジ状でやわらかく、内側は硬い内側はかたい。
          果実の形態が種の同定には重要であるため、開花期の個体での同定は困難である。
           − 改訂新版「日本の野生植物1」 −

【Aこの枝の下部に雌性頭花、上部に雄性頭花をつける
19.7.16 撮影
                                 
【B雌性頭花は2〜6個つき
19.7.16 撮影

【Bを拡大しました −下端のものには長さ約3cmになる柄がある − 柄がありません】
19.7.16 撮影

【C雄性頭花は5〜10個あり、無柄でややまばらにつく
19.7.16 撮影

【Dこの個体にも】
19.7.16 撮影

【Dを拡大しました − 最下の雌頭花も無柄です】
19.7.16 撮影

【E3日目の今日、咲き始めた個体に】
19.7.17 撮影

【F最下の雌頭花に短い柄を確認しました】
19.7. 17撮影

【G果実になった個体は2個体確認】
19.7. 17撮影

【Gを拡大しました − この個体の最下集合果は、有柄です】
19.7.17 撮影

【H果実は紡錘形で長さ4-6mm
19.7. 17撮影

【I花がつかない個体はたくさんありました − 高さは50cmほど】
19.7.16 撮影

 以前、“秋吉台の植物の大先輩”Mさんから聞いたナガエミクリの生育場所は、ここでした。
 藪をかき分け水辺にたどり着いても、水位が高くミクリ属の姿を見たことがなかったのですが、
 水が減って、ため池に降りることができるようになり、水辺の植物に近づけるようになりました。

 これまで見てきたミクリは、花序の枝が分枝し、雌頭花・雄頭花とも無柄なので、
 今回のミクリ属をナガエミクリと同定しました。
 ナガエミクリについた花番号は、『1554』。 


※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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