クロミノサワフタギ Symplocos tanakana〈黒実の沢蓋木〉(ハイノキ科 ハイノキ属) 花期は5月。
山地に生える落葉低木。
樹皮はサクラに似て横に裂ける。
葉身は卵形〜楕円形、長さ5-10cm、幅2.5-4(-5)cm、
先端は鋭形〜鋭尖形、基部はくさび形〜円形、縁に細鋸歯があり、
表面は脈上にわずかに毛があるかまたは無毛、
裏面は紛白軟毛で軟毛がある。
葉柄は長さ3-10mm、毛がある。
円錐花序は若枝の先につき、長さ3-8cm、毛がある。
花は4〜5月に開く。
花冠は白色、5深裂して長さ4-5mm。
雄蕊は25〜40本。
果実はゆがんだ卵形で黒く熟し、長さ6-8mm。
本州(山口県)・九州、朝鮮半島・中国東部に分布する。
− 改訂新版「日本の野生植物 4」 −
[山口県絶滅危惧TA類]
【@を拡大しました −今年もいました!「シロシタホタルガ」の幼虫】
21.5.13 撮影
【A樹皮はサクラに似て横に裂ける − 手前がクロミノサワフタギ、後ろがヤマザクラです】
21.5.13 撮影
【Aを拡大しました −? 「樹皮はサクラに似て横に裂ける」?】
21.5.13 撮影
「樹皮はほかのサワフタギ類とは異なり、サクラの樹皮のように横に裂ける」
(山渓ハンディ図鑑「樹に咲く花」)
【B葉身は卵形〜楕円形、先端は鋭形〜鋭尖形、基部はくさび形〜円形、縁に細鋸歯があり】
21.5.13 撮影
【C今回撮影と同個体の葉です − 2016年4月撮影】
16.4.19 撮影
【Cを拡大しました − 先端は鋭形〜鋭尖形、基部はくさび形〜円形、縁に細鋸歯があり】
16.4.19 撮影
「表面は脈上にわずかに毛があるかまたは無毛」
【D】
21.5.13 撮影
【Dを拡大しました −裏面は紛白軟毛で軟毛がある 】
21.5.13 撮影
【E円錐花序は若枝の先につき、長さ3-8cm、毛がある】
21.5.13 撮影
【Eを拡大しました − 花冠は白色、5深裂して長さ4-5mm。雄蕊は25〜40本】
21.5.13 撮影
【F「シロシタホタルガ」の幼虫】
21.5.13 撮影
【Fを拡大しました − 食草:ハイノキ科のサワフタギ類やクロミノニシゴリなど】
21.5.13 撮影
(音が聞こえそうなほどの勢いで、葉を食べていました)
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今日の個体を初めて見たのは2001年。
花の時期に同定できないまま、黒い実がなったこの木を
“秋吉台の大先輩”(松井茂生さん)と、“秋吉台のやまんば”(多賀谷三枝子さん)に見てもらった翌日、
お二人から「クロミノサワフタギ」と、答えをもらったことを鮮明に思い出します。
つい数年前のことのように思えるのですが、20年前!
このクロミノサワフタギもそれだけ樹齢を重ねてきたのですね。
時間の経つのは本当に早い。速い。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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