1月2日  クロキ(ハイノキ科)

  @ 06.1.2 撮影
   
 クロキ〈黒木〉(ハイノキ科 ハイノキ属) 花期は3〜4月・11〜1月(奇形花)。
 樹皮が黒っぽいことによる名。暖地の海に近いところに生える高さ10mになる常緑高木。葉は互生し、楕円形または長楕円形。ふちには波状の鋸歯がまばらにある。厚い皮質で光沢がある。普通3〜4月に雄しべの長い白い花を咲かせ、果実は秋に黒く熟す。ところが11月ころに淡紫色の奇形花を多数咲かせる株があり、この奇形花は毎年決まって咲く。

 秋吉台に多いクロキです。
 奇形花をつける株はごく一部ですが、今期は長者ヶ森で奇形花をたくさんつけている木を見ることができます。
 何が原因で、花のあと果実がつかず花芽がついて、その一部が一足早く奇形花の形で開くのでしょうか。
                    【奇形花を拡大しました】                    
                      A 05.10.26 撮影
 
    奇形花の直径は5oほどで、どうひいき目で見ても「きれい」とは言えない花。
    奇形花が咲いていないつぼみは、3〜4月にクロキ本来の花が開くはずです。
 
                 【画像Aと同じ日、別の株では】                  
05.10.26 撮影

春に花がたくさん咲き、秋には黒い果実がたわわに実り、
翌年には全く花をつけない木が多いのです。
つまり「花が多い年」「ほとんど見られない年」を交互に繰り返しています。

ほら、果実がなっている木にはつぼみが見えないでしょう?

 【果実】
05.11.21 撮影

 【こんな時もありました―クロキ本来の花】
05.3.30 撮影

昨年はなり年だったから、今年はこの花が見られる木は少ないと思います。

 【上の画像を拡大しました】
05.3.30 撮影

「花序は極めて短い穂状で、花は葉腋に団塊状につくように見える。
花冠は5深裂する。雄しべは多数あり、花冠より長く目立つ」

秋に果実をたくさんつけたクロキには全くつぼみが見えず、奇形花も咲いていませんが、
今、奇形花をつけている木を3月に見に行けば、本来の花が見られるということですよね?
こんな簡単なことなのに、これまでなぜ気づかなかったのでしょう。