キブシ Stachyurus praecox 〈木五倍子〉(キブシ科 キブシ属) 花期は2〜4月。
落葉低木。
山地にごく普通に生え、よく分枝して高さ3-5mになるが、
大きいものは高さ8mぐらいに達する。
樹皮は褐色。
枝は赤褐色または暗褐色で光沢がある。
葉は互生し、長さ5-13cmの楕円状卵形または長楕円形で、
先端は長く鋭くとがり、基部は円い。
ふちには鋭い鋸歯がある。
3〜4月、葉の出る前に長さ4-10cmの穂状花序を多数垂らし、
長さ約7mmの鐘形の花を開く。
雌雄異株。
花弁は4個。
萼片は暗褐色で4個あり、大小がある。
雄しべは8個で花弁より短い。
雄花は淡黄色で雄しべがよく発達する。
雌花は淡黄緑色で、雄花よりやや小さく、子房が発達する。
果実は長さ約8mmの広楕円形で、初めは緑色で熟すと黄色を帯びる。
中に多数の種子がある。
果実を五倍子(フシ)の代用として黒色の染料にするのでこの名がある。
用途:庭木、公園樹、花材、楊子 分布:北(渡島半島)、本、四、九
− 山渓カラー名鑑「日本の樹木」 −
【A 雌花は淡黄緑色で、雄花よりやや小さく、子房が発達する】
21.3.14 撮影
【B雌花が咲き進んだ時を − 古い画像から】
12.3.30 撮影
【Bを拡大しました − 子房がふくらんできています】
12.3.30 撮影
【C − @と同じ林道わきで、雄花序を
21.3.14 撮影
【D雄花は開き始めたばかり − 雄花序は雌花序より長く垂れ下がることが多いです】
21.3.14 撮影
【E雄花が咲き進んだ時を − 古い画像から】
12.3.30 撮影
【Eを拡大しました −花弁は4個。雄しべは8個で花弁より短い 】
12.3.30 撮影
「雄花は淡黄色で雄しべがよく発達する」
キブシが多く見られる林道は遠いので、大決心して出かけ、
同時にクロモジ・サイコクキツネヤナギ・ヤマヤナギの開花を見てきましたが、
キブシの葉が茂って、果実が下がっている時をたまには撮りに行きたいな、と。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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