2018年 10月25日  ヒナノキンチャク



秋吉台に生育する植物で今夏の強乾燥の天候のダメージを一番強く受けたのは、ヒナノキンチャクと感じています。
ずっと開花確認してきた草地に7月中旬から何度も訪れましたが、10月末現在、葉さえ確認できていません。
今年開花を確認したのは、10月8日に龍護峰への遊歩道わきで浅香さんが見つけ教えてもらった1株だけ。

【@この株で10月8日、浅香さんが開花確認されました】
18.10.12 撮影

         ヒナノキンチャク Polygala tatarinowil〈雛の巾着〉
                  (ヒメハギ科 ヒメハギ属) 花期は7〜10月。
       山麓の原野に生える無毛の1年草。
       茎は基部で分岐し、高さ5-15cm。
       葉には短柄があり、薄く、卵状楕円形で、長さ1-3cm、
       葉縁には細毛がある。
       葉腋から総状で長さ8cmほどの花軸を出し、
       片側に淡紫色で一部に黄色みのある長さ約2mmの花を多数つける。
       側萼片5個は花弁状、花弁3個で、下の1個の先端は房状に切れ込む。
       刮ハは扁平円形で径約3mm、翼はない。

       種子は黒く、楕円形で長さ約1mm、表面に細毛がある。
       キンチャクの名は果実が似ているから。
       花期:7〜10月 分布本、四、九
        − 増補改訂新版「野に咲く花」 −

【@を拡大しました − 小さくて、花の形は肉眼では分からなかったです】
18.10.12 撮影
                                 
【@を拡大しました】
18.10.12 撮影

【A開花後10日くらいでしょうか】
18.10.12 撮影

【B今日、花はもっと小さくなっていましたが、咲いていました】
18.10.25 撮影

【Bを拡大しました】
18.10.25 撮影

【C別の角度から撮りました】
18.10.25 撮影

【Cを拡大しました − 巾着の直径は1mmほど】
18.10.25 撮影

 ヒナノキンチャクは1年草。今年のタネはできてもほんのわずかですが、
 いつかまた以前のようにたくさん咲いてくれますよう、天候と埋蔵種子に期待しています。

※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

次ページ

TOP