ヒメクラマゴケ(イワヒバ科 イワヒバ属) 常緑性。
黄緑色の柔らかい草本。
茎は匍匐径と直立径に分かれ、
匍匐茎は秋〜春に見られ、細く、幅は葉と共に主軸で3〜5mm、側枝3〜4mm。
匍匐茎の腹葉は開出してつき、やや不整の卵形、多少後ろ向きに反り、
鋭頭〜鈍頭、細鋸歯縁、基部は浅い心形。
背葉は卵状被針形、先端は細長くとがって反り返り、辺縁は白くてまばらに細歯がある。
匍匐茎の先が伸びて直立茎となり、
直立径は春〜夏に見られ、高さ5〜15cm、
主軸がやや太く、まばらに側枝を互生し、匍匐茎のものより少し大きい二形の葉をつける。
胞子嚢穂は直立茎の側枝の先端に1〜2個頂生し、長さ5〜10mm。
日当たりの良い所では、直立茎は黄色を強く帯び、匍匐茎は冬には赤色を帯びる。
本州(伊豆諸島・近畿地方以西)・四国・九州の山野に分布し、暖地に多い。
【A直立茎は黄色を帯びています − 栄養失調のクラマゴケかと…】
13.6.29 撮影
【Aを拡大しました − 直立径は春〜夏に見られ、高さ5〜15cm】
13.6.29 撮影
「主軸がやや太く、まばらに側枝を互生し、匍匐茎のものより少し大きい二形の葉をつける」
【Aを拡大しました】
13.6.29 撮影
【Aを拡大しました − 匍匐茎】
13.6.29 撮影
【B別の場所で撮っていました − 冬の匍匐茎 − この姿しか見ていなかったのです】
13.1.7 撮影
【Bを拡大しました − 日当たりの良い所では、匍匐茎は冬には赤色を帯びる】
13.1.7 撮影
地方紙に突風の被害の記事があり、“秋吉台のやまんば”さん宅の地区名だったので電話してみたら、 地区内の1km離れた狭い範囲の被害で、心配はいらないことが分かりました。
話していて久しぶりに一緒に歩きたくなり、降り出した雨の中をうろうろし、思い出したこのシダに案内したところ、帰宅後間もなく電話で同定結果を教えていただきました。
『さすが“やまんば”さん』 『やっぱりシダは“やまんば”さん』 です。
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