フラサバソウ Veronica hederifolia〈別名ツタノハイヌノフグリ〉 (オオバコ科 クワガタソウ属) 花期は1〜4月。
畑や道ばたに生える越年草。 茎は下部で分枝して横に広がって、長さ10-20cmになり、まばらに長毛が生える。
葉は下部の少数のものは対生し他は互生、 葉身は長さ7-10mm、幅8-12mm、やや肉質でつやがあり、
広円形で1〜2対の大きな鋸歯があり、立った長毛がまばらに生える。
3〜5月、葉腋ごとに1花をつける。 花柄は葉とほぼ同長。 萼裂片は卵状三角形でとがり、縁には長白毛が生える。
花冠は淡青紫色。浅い皿形で径2-2.5mm。
痩果は球形で先は浅くへこみ、長さ幅とも2.5-3mm、1〜3個の種子がある。
種子は中空の半球形で表面にしわがあり、長さ2.5mm。 1867年にオランダ人Miquelが長崎から最初に報告し、 1875にフランスの学者FranchetとSavatierが再報告した。
その後イヌノフグリに誤同定されていたが、1937年に奥山春季が長崎から再発見した。 和名フラサバソウの由来を奥山は、 〈久内清孝しが口にしたもので、何々フグリでは面白くなく、 FranchetとSavatierを記念した和名がないので献名する〉と記録している。 ヨーロッパ原産で、、北海道・本州・四国・九州に帰化。
− 改訂新版「日本の野生植物5」 −
フランスの植物学者 Franchet と Savatie の日本植物目録(1875)に、
長崎で採集されたという記録があるが、長い間実物が見つからず、
記録の誤りとされたこともあった。1937年に奥山春季が長崎で採集された標本を発見し、
フランシェ、サヴァチェを記念して命名。
− 増補改訂新版「野に咲く花」 −
【@を拡大しました − 葉腋ごとに1花をつける】
22.1.18 撮影
【A葉は広円形で1〜2対の大きな鋸歯があり、立った長毛がまばらに生える】
22.1.18 撮影
【Aを拡大しました −花冠は淡青紫色。浅い皿形で径2-2.5mm】
22.1.18 撮影
【Bそばで、ほとんどがまだこんな状態です】
22.1.18 撮影
3℃。日差しがあっても風が強く、
全身を超極暖でかためていてもジッとしていられなくて、早足で歩き回りましたが、
フラサバソウ開花で、春がグッと近づいた感じで、
明日からの開花を探す散策にも弾みが付きました。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名にして、
学名は、改訂新版「日本の野生植物 1〜5」 によります。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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