2014年 11月18日  アキヨシアザミ - その2


アキヨシアザミの痩果を観察する季節になりました。
昨年はシラクモゴボウゾウムシの餌害の影響が大きく、
染め分けの痩果を見られませんでしたが、今年はどうなのか…。

【①稀に色つきの頭花が見られますが、今のアキヨシアザミはこの状態】
14.11.14 撮影

          アキヨシアザミ Cirsium calcicola〈秋吉薊〉(キク科 アザミ属 モリアザミ節) 
                                              花期は9~11月。
         山口県秋吉台の特産で,晩秋に頭花を上向きに咲かせるアザミ。
         日本固有種。
         根はゴボウ根のように肥大し,斜めに伸びる。
         茎は高さ0.6-1 m,直立し,単純あるいは上部で分枝し,枝は鋭角的に伸びる。
         根生葉は花期には生存しない。
         下部の茎葉はやや革質で,披針形,長さ10-18 cm,
         細かい鋸歯縁となり,羽裂することはない。
         両全性。
         頭花は長い柄の先に単生し,直立して咲く。
         総苞は椀形~筒形,生時で直径1-1.5 cm,
         総苞片は8−9列,圧着~斜上あるいは短く開出し,
         外片は狭卵形,内片の1/3以下
,多少ともクモ毛がある.
         腺体は倒卵状披針形で各片にあるが発達が弱く,
         ふつう総苞は粘らない.しかし,個体によってはかなり粘るものもある。
         小花は淡紅紫色,長さ16-18 mm,
         狭筒部は広筒部の二倍長。
         痩果は上部1/4は灰褐色,下部3/4は暗紫褐色,
         長さ約4 mm,冠毛は長さ12-14 mm。
         山口県秋吉台に分布し,石灰岩地の乾いた草原に生える。
         
         中井猛之進により独立種として記載された後,
         北村四郎によってモリアザミの変種とされた。
         以来,アキヨシアザミはモリアザミの変種として扱われてきた。
         しかし,アキヨシアザミは,
         葉は細かい鋸歯縁となって、羽状に切れ込みことがなく,
         総苞片が8-9列で,腺体が明瞭に認められることではっきり区別される。
         モリアザミは非石灰岩地にも生えるが,
         アキヨシアザミは秋吉台以外では知られていない。          

【② - ①の頭花は】
14.11.14 撮影
                                 
【③ - ②の1つを開いてみました - シラクモゴボウゾウムシの幼虫と思われます】
14.11.14 撮影

【④別の株の頭花を】
14.11.14 撮影

【⑤ - ④を開いたところ】
14.11.14 撮影

【⑥ - ⑤の黒い物体はシラクモゴボウゾウムシの蛹?】
14.11.14 撮影

【⑦昨年初めて幼虫を見た株です】
14.11.14 撮影

【⑧ - ⑦を開いたら、痩果ができていました】
14.11.14 撮影

【⑨ - ⑧の1つを - 痩果は長さ約4 mm,冠毛は長さ12-14 mm
14.11.14 撮影

【⑨を拡大しました - 痩果は上部1/4は灰褐色,下部3/4は暗紫褐色
14.11.14 撮影

【⑩この株は?】
14.11.14 撮影

【⑪ - ⑩の頭花から出た痩果の1つ】
14.11.14 撮影

【⑫ - ⑪と同じ痩果】
14.11.14 撮影

【⑬10月24日の日記、画像②の株です】
14.11.18 撮影

【⑭ - ⑬の頭花に - 撮影時に気づかなかった、この虫はシラクモゴボウゾウムシの成虫?】
14.11.18 撮影

【⑮ - ⑬の⑭とは別の頭花から - 幼虫が2匹】
14.11.18 撮影

シラクモゴボウゾウムシの食餌害は、昨年だけではないことが判明しましたが、
今後も枯れてしまった状態の頭花を開いてみようと思います。

* * * * * おまけ * * * * *

【⑯最近、我が家の近くで毎日のように目撃されているイノシシの子供】
14.11.18 撮影
(今日、民家の玄関先に入り込んだ2頭を弟が携帯のカメラで撮影)

『うり坊』より少し大人に近づいている大きさのが2頭、半月前から、あちこちに出現しています。
母親からはぐれたのでしょうか、最初は3頭だったのが、最近はずっと2頭連れで行動。
私と同じ町内に住んでいる弟が、犬の散歩中に何度か目撃し、町内会に注意を促す回覧をしてもらい、
その後、テレビでも放送され、小学生の下校時には『見守り隊』の方々も注意を払われています。
市の職員がネット持参で捕獲作戦に出ましたが、無事捕まえられたのか…。


※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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