9月19日 アキヨシアザミ |
アキヨシアザミ〈秋吉薊〉(キク科 アザミ属) 花期は9~11月。 山口県秋吉台の特産で,晩秋に頭花を上向きに咲かせるアザミ。 日本固有種. 根はゴボウ根のように肥大し,斜めに伸びる. 茎は高さ0.6-1 m,直立し,単純あるいは上部で分枝し,枝は鋭角的に伸びる. 根生葉は花期には生存しない. 下部の茎葉はやや革質で,披針形,長さ10-18 cm, 細かい鋸歯縁となり,羽裂することはない. 両全性. 頭花は長い柄の先に単生し,直立して咲く. 総苞は椀形~筒形,生時で直径1-1.5 cm,標本で直径2-3 cm, 総苞片は8−9列,圧着~斜上あるいは短く開出し, 外片は狭卵形,内片の1/3以下,多少ともクモ毛がある. 腺体は倒卵状披針形で各片にあるが発達が弱く, ふつう総苞は粘らない.しかし,個体によってはかなり粘るものもある. 小花は淡紅紫色,長さ16-18 mm, 狭筒部は広筒部の二倍長. 痩果は上部1/4は灰褐色,下部3/4は暗紫褐色,長さ約4 mm,冠毛は長さ12-14 mm. 山口県秋吉台に分布し,石灰岩地の乾いた草原に生える. 染色体数不明. 中井猛之進により独立種として記載された後, 北村四郎によってモリアザミの変種とされた. 以来,アキヨシアザミはモリアザミの変種として扱われてきた. しかし,アキヨシアザミは, 葉は細かい鋸歯縁となって羽状に切れ込みことがなく, 総苞片が8-9列で, 腺体が明瞭に認められることではっきり区別される. モリアザミは非石灰岩地にも生えるが,アキヨシアザミは秋吉台以外では知られていない. * * * * * * * 【①を拡大しました】 【②下部の茎葉はやや革質で,披針形,長さ10-18 cm,細かい鋸歯縁となり,羽裂することはない】 【③総苞片は8−9列,圧着~斜上あるいは短く開出し,】 【③を拡大しました - 外片は狭卵形,内片の1/3以下,多少ともクモ毛がある】 「腺体は倒卵状披針形で各片にあるが発達が弱く,」 * * * * * * * 【④図鑑どおりではありませんが、昨年、門田先生が確認されたアキヨシアザミ】 【④を拡大しました】 【⑤下部の茎葉】 * * * * * * * 【⑥問題の、地獄台で今日開花確認したアザミ - 高さ1m近くあります】 【⑥を拡大しました】 【⑦下部の茎葉】 【⑧】 【⑧を拡大しました - 総苞片は8−9列,腺体は倒卵状披針形で各片にあるが発達が弱く,】 ということで、勉強の結果、この個体をアキヨシアザミと同定しました。 アザミは雑種を作りやすいとのこと、イズモアザミが少々混じった? * * * * * おまけ * * * * * 【⑨数十メートル離れたカルストロード沿いのイズモアザミ - 高さ1.5mほど】 【⑨を拡大しました】 【⑩昨年見てきた深入山のモリアザミを(総苞片は6列です)】
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