11月9日  アキヨシアザミ − その4



【@ 9月19日に開花確認した株は、花が終わりました】
13.11.8 撮影

        アキヨシアザミ Cirsium calcicola〈秋吉薊〉(キク科 アザミ属 モリアザミ節) 
                                            花期は9〜11月。
       山口県秋吉台の特産で,晩秋に頭花を上向きに咲かせるアザミ。
       日本固有種.
       根はゴボウ根のように肥大し,斜めに伸びる.
       茎は高さ0.6-1 m,直立し,単純あるいは上部で分枝し,枝は鋭角的に伸びる.
       根生葉は花期には生存しない.
       下部の茎葉はやや革質で,披針形,長さ10-18 cm,
       細かい鋸歯縁となり,羽裂することはない.
       両全性.
       頭花は長い柄の先に単生し,直立して咲く.
       総苞は椀形〜筒形,生時で直径1-1.5 cm,標本で直径2-3 cm,
       総苞片は8?9列,圧着〜斜上あるいは短く開出し,
       外片は狭卵形,内片の1/3以下
,多少ともクモ毛がある.
       腺体は倒卵状披針形で各片にあるが発達が弱く,
       ふつう総苞は粘らない.しかし,個体によってはかなり粘るものもある.
       小花は淡紅紫色,長さ16-18 mm,
       狭筒部は広筒部の二倍長.
       痩果は上部1/4は灰褐色,下部3/4は暗紫褐色,長さ約4 mm,冠毛は長さ12-14 mm.
       山口県秋吉台に分布し,石灰岩地の乾いた草原に生える.
       染色体数不明.

       中井猛之進により独立種として記載された後,
       北村四郎によってモリアザミの変種とされた.
       以来,アキヨシアザミはモリアザミの変種として扱われてきた.
       しかし,アキヨシアザミは,
       葉は細かい鋸歯縁となって羽状に切れ込みことがなく,
       総苞片が8-9列で,
       腺体が明瞭に認められることではっきり区別される.
       モリアザミは非石灰岩地にも生えるが,アキヨシアザミは秋吉台以外では知られていない.
 
                         


【A頭花のあとが乾燥したものを2日かけて、目につく限り開いてみました】
13.11.8 撮影

結果は、開花確認した株の頭花の1つだけに痩果が入っていて、
他は、虫の幼虫が出てきて、虫がいなくても痩果が出来ていなかったりでした。

【B咲いている頭花がついた株も、まだたくさん見られます】
13.11.8 撮影

【C幼虫から成虫になりかけた虫が1匹 − ゾウムシの仲間ですか?】
13.11.8 撮影

【D1:3のきれいな染め分けでない痩果も】
13.11.8 撮影

【Dこれは染め分けですね】
13.11.8 撮影

今咲いている頭花は、時期的に虫の害が無い痩果が出来ることを期待するとともに、
ゾウムシの仲間に見える虫の成虫を確認したい(本当は虫が大の苦手なんです)と、
しばらくアキヨシアザミに近寄っての観察はお休みします。


* * * * * おまけ * * * * *

【Eアキヨシアザミのすぐそばでシマサルナシの実が】
13.11.8 撮影

【Fアキヨシアザミを2日間、観察し続けた地獄台 − 冠山から】
13.11.9 撮影

【G冠山からドリーネ群を − 白っぽいのはススキです】
13.11.9 撮影


※ 10月からDNA分類体系準拠の新科名を書いています
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。


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