3月18日 ウスゲスミレが見つかりました


1971年、スミレの大家、浜 栄助先生が発見され、初めアキヨシタチツボスミレと命名されましたが
   11.3.18 撮影
後になり、すでに北九州市で知られていたウスゲスミレであると分かり、
アキヨシタチツボスミレはウスゲスミレとなり、ついに幻のスミレとして幕を閉じたのです。
(自然にしたしむ28 「秋吉台のスミレ」−秋吉台科学博物館)
   
  ウスゲスミレ〈薄毛菫〉(スミレ科 スミレ属) 花期は3月〜。
ナガバタチツボスミレとニオイタチツボスミレの自然雑種。
茎はニオイタチツボスミレのように毛がある。
根生葉は心臓形〜卵状心臓形で、ニオイタチツボスミレに似ている。
茎葉は中間型で、上部に移るにつれて卵状心臓形、卵状三角形、長三角形、三角状披針形となり、
ナガバタチツボスミレに似てくる。
葉の表面は短毛があり、裏面は無毛か脈上に少毛がある程度。
花冠は1.5〜2cm淡紫紅色〜紅紫色、ニオイタチツボスミレに似て花弁内の白色部の区切りがはっきりしている。
唇弁の距は、長さ6〜9mmでナガバタチツボスミレに似て太くて長いものが多く、淡紅紫色。
果実は不稔か、2〜3個結実する不完全果。繁殖は専ら地下茎から新株を出して増えることが多い。
    
( 「秋吉台 草原の自然史」−秋吉台科学博物館 1983年 第2版 )

        【ウスゲスミレ − ナガバタチツボスミレとニオイタチツボスミレの雑種です】
                         11.3.18 撮影
     3月15日に最初に見た時はニオイタチツボスミレと思いましたが、
     葉の色が濃く、葉脈が紫がかり、裏面が赤紫色、葉先がとがっていることに気づきました。

                     【上の画像を拡大しました】
                           11.3.18 撮影
        「ニオイタチツボスミレに似て花弁内の白色部の区切りがはっきりしている」

              【どこで切れるのか分からないほど、密生しています】
                           11.3.18 撮影
             「繁殖は専ら地下茎から新株を出して増えることが多い」

        【唇弁の距はナガバタチツボスミレに似て太くて長いものが多く、淡紅紫色
                         11.3.16 撮影
                       【上の画像を拡大しました】
                          11.3.16 撮影
            茎の毛は、わずかで、ニオイタチツボスミレほどはありません。
                         11.3.16 撮影
                       【葉の表面は短毛があり
                         11.3.18 撮影
                  【裏面は無毛か脈上に少毛がある程度
                        11.3.16 撮影
                       茎葉は中間型で
                        11.3.18 撮影
       「上部に移るにつれて卵状心臓形、卵状三角形、長三角形、三角状披針形となり、
       ナガバタチツボスミレに似てくる」
                              


 見つけたのは3月15日で、翌16日に細部を確かめに来て、ウスゲスミレではないかと。
 今日18日、“秋吉台のやまんば”さんに同行してもらって、二人の意見が一致、ウスゲスミレと同定しました。
「塩見先生に『探せ』と言われていた。今、お元気ならどんなに喜ばれることか・・・」と、やまんばさん。

 ウスゲスミレについた花番号は「1300」。
 区切りの花が秋吉台の幻のスミレ、アキヨシタチツボスミレだったことはとても嬉しいです。
さあ、これからですが、1400種を目指すなんてとても無理なので、これからも続けると、中途半端な数字で終わりそうだし。
 かと言って、今スパッとやめてしまう気はしない。でも、「引き際が大事」という声も・・・。
 うーん。 
 我が家の固定電話の番号の 「1358」 を狙おうかな? でも3年以上かかりそうだし・・・。

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。