コジキイチゴ Rubus sumatranus〈乞食苺〉(バラ科 キイチゴ属) 花期は5〜6月。
林縁や荒れ地に生える小低木。
茎は頑丈で、まばらなとげと多数の剛毛状の腺毛が生える。
葉は羽状複葉。
小葉は(3〜)5〜7枚で、狭卵形から広披針形、鋭尖頭、
2重または不規則な鋭鋸歯があり、圧着した毛が表面、特に脈上に多く、
裏面の脈上には圧着した毛と開出する毛が生える。
葉柄には圧着した毛とまばらにとげが生える。
花序は頂生、散房花序。
花は径約1cm、花柄には圧着した長毛が生え、長さ1.5-2cm。
花床筒は浅いコップ形。
萼片は披針形で尾状鋭尖頭、長さ約10mm、外側に長い圧着した毛が生え
内側と縁には白毛が密に生え、
花時に開出または反り返り、果時に反り返る。
花弁は白色、楕円形から倒卵形、長さ8-10mm、
縁に毛があり、開花時に開出する。
雄蕊は多数で無毛、不同長。
花糸は線形、葯は球形。
花柱は短い糸状。
果実は倒卵形、小核果は多数で無毛。
本州(北限は茨城県)・四国・九州、台湾・朝鮮半島南部・中国・インドネシア・
タイ・アッサム・東ヒマラヤに分布する。
− 改訂「日本の野生植物3」 −
【A】
19.5.15 撮影
【B茎は頑丈で、まばらなとげと多数の剛毛状の腺毛が生える】
19.5.15 撮影
【Bを拡大しました − まばらなとげと多数の剛毛状の腺毛が生える】
19.5.15 撮影
【C今年伸びた花がつかない枝を】
19.5.15 撮影
【Cを拡大しました】
19.5.15 撮影
【D葉は羽状複葉。小葉は(3〜)5〜7枚で、狭卵形から広披針形、鋭尖頭】
19.5. 撮影
【Dを拡大しました − 2重または不規則な鋭鋸歯があり、】
19.5.15 撮影
「葉柄には圧着した毛とまばらにとげが生える」
【E花序は頂生、散房花序】
19.5. 15 撮影
【F花弁は白色、楕円形から倒卵形、長さ8-10mm、開花時に開出する。雄蕊は多数で無毛、不同長】
19.5. 15 撮影
これまでコジキイチゴを見たのは2か所で、いずれも切り拓かれて間もない林でしたが、
2年で完全に消えてしまいました。
山の木を切ると、先ずとげがあるカラスザンショウやヒヨドリジョウゴが多数生えてきて、
ほかの植物が入り、茂り始めると姿を消えてしまったのを見てきましたが、
コジキイチゴもその類の植物なのでしょうか。
ここも、来年は見られても、その先は見られなくなるのではないかと思っています。
※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています。
※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。
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