2016年 11月7日  アキヨシアザミ − その2



「山口県秋吉台に分布し,石灰岩地の乾いた草原に生える」

今年の開花確認は9月23日、御鉢山でした。


【@地獄台で は今も花盛り− 観察会で皆さんに楽しんでもらった株です】
16.11.5 撮影

           アキヨシアザミ Cirsium calcicola〈秋吉薊〉(キク科 アザミ属 モリアザミ節) 
                                              花期は9〜11月。
         山口県秋吉台の特産で,晩秋に頭花を上向きに咲かせるアザミ。
         日本固有種。
         根はゴボウ根のように肥大し,斜めに伸びる。
         茎は高さ0.6-1 m,直立し,単純あるいは上部で分枝し,枝は鋭角的に伸びる。
         根生葉は花期には生存しない。
         下部の茎葉はやや革質で,披針形,長さ10-18 cm,
         細かい鋸歯縁となり,羽裂することはない。
         両全性。
         頭花は長い柄の先に単生し,直立して咲く。
         総苞は椀形〜筒形,生時で直径1-1.5 cm,
         総苞片は8〜9列,圧着〜斜上あるいは短く開出し,
         外片は狭卵形,内片の1/3以下
,多少ともクモ毛がある.
         腺体は倒卵状披針形で各片にあるが発達が弱く,
         ふつう総苞は粘らない.しかし,個体によってはかなり粘るものもある。
         小花は淡紅紫色,長さ16-18 mm,
         狭筒部は広筒部の二倍長。
         痩果は上部1/4は灰褐色,下部3/4は暗紫褐色,
         長さ約4 mm,冠毛は長さ12-14 mm。
         山口県秋吉台に分布し,石灰岩地の乾いた草原に生える。
         
         中井猛之進により独立種として記載された後,
         北村四郎によってモリアザミの変種とされた。
         以来,アキヨシアザミはモリアザミの変種として扱われてきた。
         しかし,アキヨシアザミは,
         葉は細かい鋸歯縁となって、羽状に切れ込みことがなく,
         総苞片が8-9列で,腺体が明瞭に認められることではっきり区別される。
         モリアザミは非石灰岩地にも生えるが,
         アキヨシアザミは秋吉台以外では知られていない。


【@を拡大しました − 頭花は長い柄の先に単生し,直立して咲く
16.11.5 撮影
                                 
【A総苞は椀形〜筒形,総苞片は8〜9列
16.11.5 撮影

【Aを拡大しました − 多少ともクモ毛がある.腺体は倒卵状披針形で各片にある
16.11.5 撮影

【B地獄台、遊歩道わきの株 − 茎は直立し,単純あるいは上部で分枝し,枝は鋭角的に伸びる
16.11.7 撮影

【Bを拡大しました】
16.11.7 撮影

【C】
16.11.7 撮影

【D総苞片が8-9列で,腺体が明瞭に認められる
16.11.7 撮影

【Dを拡大しました − 多少ともクモ毛がある.腺体は倒卵状披針形で各片にある
16.11.7 撮影

* * * * * おまけ* * * * *

【Eヤブツバキが昨年より19日遅れで開花しました( 昨年の開花はは10月19日)】
16.11.7 撮影


※ 2013年10月から、DNA分類体系準拠の新科名を書いています

※ 日記の花期は、私が秋吉台で調べてきたものを使用しています。

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